1987年から経過すること、33年。(※1)
2020年10月19日、衆目が集まる中、一人の女性がマンションから飛び降りた。
これだけならば、一件の自殺事件にすぎない。
だが彼女の死体のポケットには、こう書かれた紙片が入っていた。
『崇拝するシラノの元へ、我が頭を捧げる』
そう、『血の人形事件』が、2020年の現代に再来したのだ。
そして1987年の事件と同じように、最初の事件から13日後の11月1日、多くの人が見ている前で女性が電車に飛び込んだ。
ポケットには、『崇拝するシラノの元へ、我が胴体を捧げる』と書かれた紙が入っていた。
その後も13日周期で死者は続出し、12月23日に6人目、最後の犠牲者が確認された。
なお、警察はこれまでに出た犠牲者6人全員に関して、自殺だと断定している。
この6つの連続した自殺事件は、すべての特徴が1987年の事件と合致している。
血の人形事件の再来であることは、もはや疑いようがない。
単なる愉快犯だと考える向きもあるようだが、その説は現実的ではない。
一人目と二人目、四人目は死の現場を多くの人に見られており、自殺であることが特に明白である。
世間を騒がせるという目的のために、複数の人間が自らの命を使うなどということは、正気の状態でできることではない。
背景に、何か想像しがたい何かが動いていると考えざるを得ない。
また、現場の状況から推察するに、これらが殺人事件だったと考えることもかなり苦しい。
13日周期の連続自殺、6人の犠牲者、そして犠牲者の持っていた謎の紙片───材料は十分だろう。
やはりこの事件は、1987年の『血の人形事件』の再来と考えるより他にないのである。
▼2020年、血の人形・再来事件の犠牲者一覧
2020/10/19(月)A.K(22)『崇拝するシラノの元へ、我が頭を捧げる』
└マンションから飛び降り死亡。
↓
2020/11/1(日)M.O(24)『崇拝するシラノの元へ、我が胴体を捧げる』
└電車に飛び込んで死亡。
↓
2020/11/14(土)F.E(21)『崇拝するシラノの元へ、我が左腕を捧げる』
└自室で手首を切って死亡。
↓
2020/11/27(金)T.W(26)『崇拝するシラノの元へ、我が左脚を捧げる』
└商業ビル内で首の血管を切って死亡。
↓
2020/12/10(木)K.M(22)『崇拝するシラノの元へ、我が右脚を捧げる』
└密閉されたレンタカーで練炭を用いて死亡。
↓
2020/12/23(水)A.T(19)『崇拝するシラノの元へ、我が右腕を捧げる』(※2)
└山中で首を吊って死亡。
※プライバシーに配慮し、イニシャルのみの表記としている。
(※1)当初23年と記載しておりましたが、正しくは33年でしたので修正いたしました。管理人イマオカ
(※2)当初N.Tと記載しておりましたが、正しくはA.Tでしたので修正いたしました。管理人イマオカ